2008年12月8日月曜日

紅葉の重湍渓-遠野

早池峰山(はやちね)の麓に広がる重湍渓(ちょうたんけい)のこと。
前夜の雨に洗われて、この日は早池峰山の頂上までくっきり見えてます。この山は標高1917Mもあるのですが、横にどっしり広がっているので、こうして遠景で見ると、さして高い山には見えません。
 
重湍渓は、渓流に沿って自然の広葉樹林が広がる紅葉の名所です。しかし、駅から遠く、バスの便も良くないので、車がないと訪れるのはちょっと難しいところです。渓流に沿って道が一本通っているだけで、駐車場もトイレもありません。地元の人はともかく、奥入瀬のように観光客がワンワン入ってくるところではないので、のんびり散歩すると、気持ちのよいところです。
 
K夫人は草花に大変詳しい人なので、「あら、○○だわ」とか「こんなところに××が咲いてる」とか仰るが、こちらは「えっ?」とか「ほー」とか、うろんな返事しかできません。そのうち夫人は、渓流のあちこちに落ちている朴(ほう)の大きな落ち葉を拾い始めました。
「帰ったら、朴葉味噌でも作ろうかな」
「お肉を載せると、美味しそうね」
旦那様の血圧が、また上がりそうです。
 
東北は紅葉もさることながら、私のお薦めは新緑です。関東周辺では、透き通ったような薄黄緑の若葉はほんの一瞬で、直ぐ緑影が増してしまいます。東北のブナの若葉を太陽の光を透かして見上げると、黄緑の風が葉っぱに姿を変えて、折り重なったように見えるから不思議です。紅葉の盛りより長く続くので、当たり外れもあまりありません。
 
 

0 件のコメント: