2008年12月7日日曜日

多摩川源流の小菅村


山里暮らしを主な活動分野にされている作家のO氏に案内戴いて、山梨県小菅村を訪れました。小菅村は東京都西端にある奥多摩湖から車で20分ほどの村です。東京都民の貴重な水がめである多摩川源流の小菅川が流れる山間部という立地なので、山梨県にありながら、経済的には東京都とのかかわりが深い。人口は約1千。既に65歳以上の高齢者人口比率が33%に達し、将来にわたる労働力確保が、村の最大の課題とのことです。
   
水源確保のための森林事業補助金が出ていることもあって、広大な広葉樹林はよく整備されています。日本で最初にヤマメの養殖に成功した土地とのことで、ヤマメ、ニジ鱒、岩魚の養殖と釣堀事業が盛ん。水田はほぼ皆無ですが、山の斜面を切り開いた段々畑で、わさび、こんにゃく、きのこ類、蕎麦などの換金作物を栽培しています。
 
森林を活用した観光事業は大変盛んで、4箇所のキャンプ場、日帰り温泉施設「小菅の湯」(物産館やレストランも併設した立派なつくり!)、創作・体験用研修宿泊施設などの公的施設が整備されています。民間の旅館は5軒、民宿6軒。東京都、埼玉、神奈川に近いこともあって、グリーン期には小・中学生を含め、相当の入込があるらしい。ただ、夏休み期間中を除き、小菅村の観光事業は、現状日帰りか週末需要に集中している模様。
 
画像は、村の中央部を流れる小菅川の風景。川の中に石組みを築き、段々畑のような淵をつくって、そこに魚を放流しています。自然に近い状態の釣り掘りのアイデアは、なかなか面白い。

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