2008年12月7日日曜日

奈良育ちの奈良知らず

知っているようで知らないことの多い奈良ですが、流石に赤膚焼(あかはだやき)や墨、筆が奈良を代表する伝統工芸だということは知っていました。小学校の課外学習で、工房の見学に行ったこともあるし、日常身近に使っていたからです。
 
しかし、「奈良晒」「なら団扇」となると、普段使ったこともないので、「それも伝統工芸だったんですか?」と、ついついアホな質問をしてしまいました。館長は、「こいつ、本当に奈良育ちかな?」と思っておられたかもしれません。同館のホームページによると「奈良晒は、遠く古事記の昔に源を発し、麻織物の一級品としてその名が天下に知れ渡ったのは江戸時代初めのこと」だそうです。工芸館の2階の研修室には、10台の織機が置かれ、織物教室が開催されているようです。
 
この工芸館では、奈良伝統工芸の基礎的な技術や技法の修得を目指して、1ターム3ヶ月~4ヶ月程度の教室が開かれています。毎週1回、延べ15回程度の実技講習ですが、殆どが近畿圏の人たちばかりだそうです。私などは、ものづくりのセンスが全くないのでちょっと無理ですが、長期滞在をしながら、集中して匠の技に挑戦するのは如何でしょうか。博物館やお寺など、古くから伝わるいいお手本にはこと欠きませんからね。工芸教室での科目は、一刀彫、陶芸、織物(奈良晒・秋篠手織)、木工(木製灯籠・その他)、古楽面、仏像彫刻などです。

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