2009年7月7日火曜日

山田湾と吉里吉里(きりきり)駅

宮古から釜石に向かう途中、左手に山田湾の美しい養殖風景が目に入る。
この近くに吉里吉里王国というのがあったね、と誰かが言い出して、JR山田線の吉里吉里駅を訪問。
吉里吉里王国で流通していたかつての紙幣が駅に展示してあった。
「吉里吉里」という名は、井上ひさしの命名ではなく、この辺りは大昔から吉里吉里だったよ、と地元の人の弁。



田老の三王岩

宮古市の北辺に田老の町がある。田老漁港の店の親父さんに道順をおしえてもらって、三王岩を見物。上から、下から眺めると、命名の由来に納得。


遠野周辺の風景⑥終-滝観洞(ろうかんどう)

遠野から釜石に向かう道路は最近整備されて、非常に走りやすくなった。隣り町の住田町にある滝観洞(ろうかんどう)まで30分程度で行ける。
トンネル工事人よろしく、ヘルメット、長靴、ジャンパーに着替えて、長さ800mの洞窟探検。一番奥にある滝をめざす。洞窟内はステンレスの柵があり、道もすべることなく安全に進めるが、ヘルメットを何度も岩にぶつけてしまう。
入口から数十メートルは狭いが、後は適度なスリルを楽しめる。係員に同行してもらい説明してもらえれば、楽しみは倍増するかもしれない。入場券はすぐ近くの「白蓮洞(びゃくれんどう)」とセットになっている。白蓮洞は一方通行で(入口と出口が別)約30分ぐらいで見学できる。




遠野周辺の風景⑤-寺沢高原

稲荷穴から峠を超えて遠野の街に戻るように下って行くと、「右に寺沢高原」の標識がある。
寺沢高原は放牧場になっていて、展望台の一番上に標高1000mと書いてあった。早池峰山は薄っすらと雪渓が見えただけで、山容を確認することはできなかった。天気がよければ360度の眺望が楽しめそうだ。


遠野周辺の風景④-宮守の稲荷穴

わさび田で有名な宮守の稲荷穴。ここは実は鍾乳洞になっているらしく、稲荷穴から湧き出る清水を汲みにきたご夫婦に出会った。
神社の下方に、ここの水を引いて栽培しているわさび田があるが、ビニール栽培になっていて、写真に収めることができなかったのは残念。宮守名産の「わさびビール」の色は、東北の新緑の色に似て、すごく爽やかだ。


遠野周辺の風景③-重湍渓(ちょうたんけい)

早池峰山の麓、早池峰神社のすぐ手前に、重湍渓(ちょうたんけい)という渓谷がある。ここは、紅葉も素晴らしいが、新緑もまた格別だ。渓谷に沿って一本道路が通っているが、車は殆ど走っていないので、のんびり散策できる。


遠野周辺の風景②-早池峰(はやちね)神社

遠野の中心部から早池峰山の方にまっすぐ向かうと、その南麓に早池峰神社がある。鬱蒼とした杉木立に囲まれ、粛然とした雰囲気だ。かつて早池峰山への登山口は東西南北に存在し、四方の登山口それぞれに、神仏混交の社があったそうだ。早池峰山麓の幾つかの集落では、今も古式豊かな神楽が伝承されている。




遠野周辺の風景①-鍋倉城跡公園

JR遠野駅の駅前大通を真直ぐ15分も歩くと、小高い山がある。かつての南部藩の支藩のひとつ、鍋倉城があったところだ。
三の丸跡にある展望台に向かう途中に、河童が出迎えてくれて、南部神社がある。


更に上に登って行くと、駅方向に視界が広がり、遠野の中心市街地が見晴らせる。威圧的な高い建物もなく、歩いて廻れる程度のコンパクトさが心地よい。

2009年5月8日金曜日

佐渡の鬼太鼓が銀座に

5月4日、東京銀座で佐渡の鬼太鼓が門付けを行った。この日、「ファーム・エイド銀座2009」と銘打って、地方と都会の農・食を中心とした交流イベントが行われた。佐渡の各集落で伝承されている五穀豊穣を祈る行事のひとつに鬼太鼓があるが、当日は佐渡国仲平野の新穂大野地区の若い衆がそれを披露した。

家々を廻るので、太鼓は二人で担ぐ。打ち方も勿論立ったまま。唄や笛、鉦の類はなく、囃子方は太鼓一本。リズムは、野太く単調で、力強い。

色鮮やかな衣装に鬼面をつけた鬼が玄関口を出たり入ったりするが、2頭の獅子がこれを迎え討つという趣向らしい。獅子は1頭につき二人一組で、地面に這いつくばうような姿勢で、鬼を下方から激しく攻め立てる。身体が相当柔軟でないと、この演技は無理。














鬼太鼓のシーズン最初の出番は、4月の春祭り。集落の一軒一軒を門付けして、庭先で酒や馳走が振舞われるらしい。ここ銀座界隈でそんな気遣いをしてくれるところは勿論ないので、メンバーは汗を拭いながら、自動販売機の飲み物で喉を潤していた。

「いつ頃から練習するの?」
「子供のときからですよ。学校を出て、地元の青年会に入って、初めて本番参加が認められます。」
「結構厳しいんだね。今日は若い人ばっかりだけど?」
「うちの地区は、35歳定年だから、中年になるとできないんですよ。」
「道理で。年寄りには無理だもんね。」
「でも、集落によって型は違うので、鬼だけのところもあれば、能のようにゆったり舞うところもあるようですよ。」

この次は、佐渡の山々に雪が残り、桜吹雪が舞う中で見てみたいものである。